胃薬には、胃酸過多によるむかつきなどを解消するために胃酸を抑制するものと、胃の働きが鈍っていて食欲不振や胃のもたれなどを感じるため、胃の働きを良くして消化しやすくするものなどがあります。どちらの場合も効き目が出れば常用しやすくなるはずですが、薬である以上、使用上の注意を守って飲むことが大切になってきます。そして、よく効くからと言って、少し調子が悪いだけで飲むようになったり、食後など飲む時間が決められているのに、飲み忘れたり飲みやすい時間だからといって他の時間に飲むようになると、副作用が起こる可能性が出てくるので注意が必要です。
特に胃薬の場合には、普通は食後に飲むものとされていることが多く、食べ物を消化した後の胃の状態を想定して作られていると言えます。そのため、これは症状を改善する効果が最も高い時間帯というだけでなく、胃に対して最も安全な形で薬が作用しやすい時間帯ということになります。ですから、寝る前ということになると、胃に内容物がない状態となり、胃に対する薬の作用が大きすぎる可能性が高いと言えます。そして、こんな時間に胃の薬を飲むことが当たりまえになれば胃への負担がかかり、かえって逆効果になって、胃の調子が悪くなるだけなく他の体の部分にも不調が出てくる可能性があります。
そのため、胃薬を飲む場合は特に寝る前は避け、指定された飲む時間をしっかりと守ることと、薬を飲んだ後で少しでも体調に変化が出て気になる場合は、医師や薬剤師に相談することをお勧めします。